活発だけど怖がり!発達障害グレーゾーン男児の消防車克服方法
発達障害グレーゾーンの子の中には特定のものへの興味の他に、特定のものを異常に怖がる子がいます。息子も多動でしたから、てっきりADHD傾向で怖いもの知らずではないかと思っていましたが、恐怖を感じるほど苦手なもの出てきては克服し・・・を繰り返している状態です。幼稚園のイベント参加にあたり、克服させたかった物がありました。その克服方法です。
1. 消防車が怖い!
回転物への執着がある息子、パトカーや救急車のサイレンもくるくる回るので大好きです。サイレンの音も平気です。 ですが、消防車だけは大っ嫌いでした。消防車のサイレンは0歳の頃から苦手だったようで、火事がありサイレンが響くとギャーギャーと怖がって大泣きしていました。その時はまだ赤ちゃんでしたから、「大きい音だものね。怖いね。」と思ってなだめていたのですが、2歳になっても消防車とそのサイレン音はダメでした。
音のなる大きなおもちゃの消防車のサイレンの音も大泣きするほどで、児童館で他の子が消防車で遊ぼうものなら「ぎゃーーーー」と泣きわめき、恐怖におののいた顔で逃げ出していました。
トミカの小さい消防車は平気でした。 また、絵本の『しょうぼうじどうしゃ じぷた』は大のお気に入り。トーマスに出てくる特殊消防車フリンも平気でした。おもちゃでもリアルに近い消防車がNGだったようです。毎回これでは児童館へも連れていけないと思い、荒治療をすることにしました。
2. 消防署のイベントへ連れて行き荒治療!
近くであった町の消防署のイベント。田舎で人もまばら。消防車も救急車も乗り放題!中々乗れないものですから、夫も私もワクワクしていました。 でも息子だけは浮かない顔・・・ 怖がって消防車へ近づきません。
まずは好きな救急車に乗って息子を満足させ、「消防車、サイレン鳴らないから大丈夫だよ!」と言い、絵本に出てきたキャラクターの名前を言いながら、少しずつ距離を詰めて見学しました。
それでも中々消防車は怖がっていたので、恐怖を植え付けても仕方ないなぁと荒治療は諦めました。お父さんが消防士でなくてよかったです・・・
3. 絵本と動画と幼稚園を使って克服しました!
幼稚園に入って1ヶ月後、なんと消防署の見学があるとのお達し。
これはまずいなぁと思っていた矢先、当時の担任のY先生から、「息子くん来週の消防署の見学は大丈夫ですか?」とお電話をいただきました。Y先生はいつも元気ハツラツでニコニコした先生で、息子はこの先生が大好きでした。この先生のおかげで息子は幼稚園が好きになったと言っても過言ではありません。
パニックにならない保証はないので、下記のことを伝えました。
・消防車(特にサイレン)は苦手だったが、3歳になった今は平気かもしれない。
・救急車は大好き。サイレンも平気
・サイレンがならなければ平気だと思う。
・絵本やトミカのおもちゃは平気
・絵本を読み聞かせて、動画も見せて対策をする
・もし、パニックになったり、嫌がって手に負えなくなったら、迎えに行く
ということで、消防署見学に向けての訓練が始まりました。
絵本は『しょうぼうじどうしゃ じぷた』を毎日読み聞かせ、「来週消防署見学なんだって!本物が見れるね。いいなぁ!」と声がけをしました。
動画はYouTubeに沢山アップされていたので、サイレンがガンガンなっているものも見ました。「わ〜消防車かっこいいね!あ!救急車も来たよ!」と声がけをたくさんしました。
4. 消防署見学日の結果!
ついに当日、まるで最前線に送り込まれる兵士のような気持ちで、吐き気を抑えながら息子を幼稚園に送りました。ずっと緊張状態で「大丈夫かな」「いつ電話かかってくるだろう」と不安で携帯を握りしめていました。
お迎え時間になり、お迎えに行きました。Y先生が「息子くん、消防署見学とっても楽しんでいましたよ!運転席に乗ってはしゃいでいました!」とのこと・・・
意外とあっさり終わった消防署見学でした。息子は帰りに「しょーぼしゃ、のったの〜。楽しかったぁ!!」と感想。「そっか。楽しかったんだね」とこみ上げる嬉しさと、どっと来た疲れ。これがずっと続いたら精神持たないな・・・と実感した1日でした。
5. 苦手なものには〇〇をリンクさせる!
息子はこだわりがあります。特に回転物に関しては異様なほどのこだわりを見せます。室外機から始まり、今は歯車や滑車に夢中です。
はしご車についていたリールやホースなどみて「くるくる回る」と理解した途端、息子は消防車が大好きになりました。また、バスのエンジンルームなども写真で見て、消防車にも同じギア(歯車)がついていると理解したら、「歯車ついてる!」と消防車が平気になりました。好きなもの(こだわり)への好きな気持ちの強さが恐怖を凌駕したのだと思います。
今では消防車を見ると「あ!消防車!!」と言って目を輝かせ、手まで振るように・・・
こんなところでこだわりが役に立つとは思いもしませんでした・・・
しかし、こだわりというのは好きなことですから、好きを大事に、好きを上手に応用しながら、困りごとを乗り越えたいですね。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません