発達障害の特性である多動や衝動性を抑える運動療法とは?
ADHD傾向がある息子は超多動でした。今は多少はマシになったものの、衝動性はまだまだコントロールできません。大人になって衝動性が抑えられないととんでもない事になりかねないので幼いうちからの対処が重要となります。
1. 多動性や衝動性はある運動で抑えられる?!
運動はとても脳の発達に良いと言われています。球技であれば野球などは小さいボールを目で追ってキャッチする、ボールをバットで打つなど、目と手の協調性を高めるには非常に良いとされています。
水泳は水泳療育というものもあるほど、発達障害がある子にはオススメされていたりします。現に私の知人のお子さん数人も水泳療育に通われています。他には体操教室でしょうか。体操も体幹を鍛えるために通わせている親御さんもいらっしゃいます。
体操も水泳も比較的幼児期からでも受け入れが可能な運動教室です。
息子の場合も歩くことを続けただけでも、多動の改善が見られました。日常的な運動の動作を増やすことで脳を発達させられるというのは実感しています。
2. 多動や衝動を抑えられる運動はどれ?
療育関係の本にはスポーツをさせるのが良いと書かれています。発達障害傾向がある子は運動が苦手な子も多かったり、運動バランスが偏っていたり(←息子がこのタイプ)
体操、水泳、ダンス、サッカー、野球、武道・・・と発達障害に良いと言われている運動は山ほどあります。本によっておすすめされている運動の種類は違いますが、一定のパターンで体を動かすことが脳機能の発達に重要なのでしょう。
例えば武道は、静止する動作と動く動作がありますよね。特に伝統的な日本の武道は礼に始まり、礼に終わると言われるほど厳しい作法があります。型もあるので、常に動き回ることはしません。動きを止めますよね。動作をピタッと止める事が多動傾向の子には良いとのことです。静と動、そして作法が衝動性を抑える練習になるようです。
野球やサッカーなどの球技もボールを目で追って蹴ったり、道具を使って打ったり、キャッチしたりという目と手、体を瞬時に動かす動作が必要になります。発達障害の特性がある子は目と手の協調運動が苦手な子が多いと言われています。息子もボールを目で追えない子。
ビジョントレーニングではボールを使ったものもあるくらいです。サッカーや野球はチームプレーでもありますから、チームワークを学べる機会でもありますね。
息子の特徴から考えると、武道と球技、水泳、ダンスが脳の遅れている発達を促すのに良さそうですが、やる気の問題、お金の問題、教室の問題などもまります。
武道はさせたいと思っていますが、息子はまだ年少ですので、少年野球や本格的な武道教室にはまだ通うことはできません。(特に剣道の場合、幼児教室は近くにありませんので・・・)
夫が剣道経験者(一応有段者)ですし、最近は真似して「めん、めん、こてぃ(こて)」って定規を振り回しているのもあり、剣道はいいかもなぁと思っています。
目的としては、多動や衝動性の改善も含んでいますので、お家でできることを率先して行いたいと思います。
3. 本をお手本に家でもできる脳を発達させる運動
外での習い事をさせなくても、お家でできるトレーニングもあります!
『発達障害の子の脳を育てる運動遊び(柳沢弘樹監修)』(リンク先:Amazon)
この本は薄めでイラストが沢山描かれていて、実践がしやすいものが多いです。タイプ別に遊びが別れているので、自分の子の困り感はどれか、改善したいのはどれか、というのをチェック表で調べて必要な遊びを選べます。片っ端から実践することも無いので、無理なく取り組めます。
注意点として、これ、大人(親)が一緒に遊ぶとあります。ですので、私のように椎間板ヘルニアで長期療養しないといけない・・・など怪我や病気で体が動かせない場合は実践が難しいものもあります。
基本的には真似っこや片足立ち、ルールを決めての行動、腕の力をつけたりバランス感覚をつけたりするものですので、同じ効果が得られるものなら置き換えて実践できそうです。
ある程度言葉が理解でき、絵を見て真似ができるなら、「この絵と同じポーズできる?」と声がけしても良さそうです。
2歳代にも挑戦したことがあるのですが、2歳では正直難しかったです。言葉も遅れていましたし、真似をすると概念が息子になかったからです。興味も持ってくれませんでしたので、暫く本棚のオブジェとして置かれていました。
最近、少しだけやってくれることもあります。「片足で立てる?」など、パンツやズボンを履いてもらう練習の時にやらせたりしています。
興味を持たないのに無理やりやらせても親が疲れるだけなので、如何に興味を持たせるかが大切なのだと感じます。また、本の運動をするのが目的ではなく、その運動から得られる発達が目的なので、本の通りにできない(やらない)のなら、親が考えて本(お手本)と同じ結果を出せるように工夫していく必要があります。
4. 工夫していること
私は今は体を動かせないので、ボール遊びも、『発達障害の子の脳を育てる運動遊び』に書かれている遊びも殆どできません。息子も言葉の理解が進んできたので、声がけで動きを指示しています。
息子は多動と衝動が強く、走るのが好きなので、止まることを覚えさせないといけませんでした。大好きな『機関車トーマス』シリーズで急ブレーキなどの概念はわかっていたので、息子に「あの白い線までばーって走って、線の手前で急ブレーキして止まってみて」とダッシュ&ストップを組み合わせて急激に動く動作と急激に止まる動作をさせています。
昔の遊びのけんけんぱも良いですよね。片足でジャンプ、時に足を開いて両足で丸を踏む、丸からはみ出したら負けっていう単純なルールの遊びですから、ルールが理解できなくてもバランス感覚を養う遊びでは優秀だと感じています。通所している療育機関でもよく取り入れています。
多動傾向がある子は運動は好きな子が多いです。無駄に走り回るくらいですからね。ですので、療育での運動が非常に取り入れやすいというメリットがあります。そもそも運動が嫌い、体を動かすことが億劫な子だといくら運動が良いと言っても、乗り気にさせるのが一苦労です。
ちょっとビビリな多動の息子にとって、運動は感覚的にも「できた!」を体感できるので、幼児期に自己肯定感も高められます。
発達障害の特性がある子の場合、得意なことを伸ばすのと同時に苦手な事も克服させたいと考えるのが親というもの。いくら得意だけ伸ばして!と言われても、苦手を放置したくないので、苦手なことの中からもう少しでできるかも?というレベルのことを探して挑戦するようにしています。
あと一歩でできそうなことをクリアして成功体験を積ませてから、苦手な事且つ、あまり好きでない事に挑戦させるように気をつけています。出来ることが増えると、やってみようかな?という気持ちも芽生えやすいです。
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