発達凸凹の育児における母親のイライラや抑うつ感は〇〇するから悪化する?!
子育て中にイライラや怒りなどを感じたことがない母親の方が少ないのではないでしょうか。理想的な母親像を夢見ても理想に近付けずにイライラが悪化してしまうこともあります。
1. 我が子の発達問題と向き合うと比較対象が変わる
子どもの自己肯定感を高めるには発達障害児と定型発達児の共通点は他の子と比べないこと。わかっていてもうっかり比較してしまうことも多いです。
他の子(兄弟姉妹含む)と比較しないで子育てをするには、親の精神状態の安定が第一です。しかし、比較をしない子育てというのは、発達障害の特性を持つ子どもの子育てにおける最難関の場所でもあります。
まず、子どもが発達障害の特性があり、療育を受けるようになると、我が子と定型発達児を比較することは無くなります。
犬でいうと、土佐犬とシェパードを比較するようなもので、比較しても無駄ですからね。比較することを諦めるというか、無駄だと悟ることができます。
それでも、ここまでくるだけかなりの葛藤はありました。
次に起こるのが、他の発達障害の特性を持つ子、我が子と同じカテゴリーに属する子達との発達の差を比べるようになります。
あの子に比べて我が子は発達が遅れている、あの子はできるのに我が子はできないから、問題は深刻なのではないかと、とにかくマイナス面を比べます。
困りごとと向き合うには比較しないと、「どう困っているのか」が上手く伝わらないので、仕方ない部分もあります。
例えば、「他の子は集団での指示が通るけど、自分の子は集団での指示が通りにくい」、「他の子は洗濯糊でパリパリの給食用の割烹着を着られるけど、感覚過敏のある自分の子はサボテンで刺されるのと同じ刺激を感じてしまうので着られない」などと他者とできない部分(困りごと)を比較して伝えないと、何がどれくらい困難なのかが他の人に伝わりにくいのです。
2. 親自身が他の親と比べてしまう問題
子どもをなんとか比べないようになってくると、今度は親としてどれだけ完璧に発達凸凹の子の育児ができているのかを他の親と比べるようになります。
ペアレントトレーニングをしっかり学び、子どもへの対応が上手にできる親と上手に対応できない自分を比べて「自分は何をしてもできない出来損ないの親だ」と不出来な自分に挫折して、うつ状態になります。
特に私の場合は産後からPMSが悪化してPMDDのような症状が出ることがあるので、月1で数日間は心身が辛い状態になります。
うつっぽくなると家事もする気になれず、ご飯も作れないし食べられない。部屋も散らかり放題になり、「専業主婦なのに、子どもの対応も上手くできないし、家事すらできていない」と、どんどん沈んでいきます。
そういう時に限って子どもって癇癪を起こすので、本当に発狂しそうになります。
子どもの癇癪が中々治らないのは自分の対応のせいだとわかっていても、早々簡単に対応を変えられる人はあまりいないと思います。
「発達障害の疑いのある子どもへの適切な対応」を始めると、最初の数日は頑張れますが続かないんですよね。
難関ポイントは一貫した対応を継続すること!
勉強にしても筋トレにしても継続しなければ、力はつきません。物事は継続して習慣化しなければ結果が付いてきません。
行動を習慣化させるには「習慣化させたい行動」をおよそ21日間(3週間)継続する必要があると言われています。
三日坊主という言葉があるように継続がどれだけ難しいかはダイエットなど苦しみを伴うものを経験された人ならわかるかもしれません。
ペアトレやABAなどで子どもの癇癪を落ち着かせたい場合などは、冷静な対応を最低1ヶ月は継続することが必要です。
ABAなどを実践中に癇癪が一時的に悪化する事もありますので、3ヶ月は継続するのが望ましいとも言われた事もあります。
途中でカッとなってしまったら負けです。やり直しです。振り出しに戻ります。なので、1ヶ月は意地でも頑張らなければなりません。
ですが、21日間一度も怒らずに、イライラを出さずに、ニコニコお母さんで過ごすのは私にとっては超難関です。
怒らないようにしたって、私はPMS(月によってはPMDDっぽい)が酷くて、漢方もピルも合いません。今はサプリメント数種類と市販の漢方をがぶ飲みしていますが、それでもイライラしてしまうので、そんな苦しんでいる時に息子の癇癪が起これば、もう大変です。
怒鳴るのを必死でこらえて、トイレに立てこもって耳を塞いで髪をむしりながらでも怒りを抑えることもあります。
この時のイライラ感と絶望感はスーッと引くようなものではなく、二日酔いのムカムカのように1日中続くことが多いのが特徴なので非常に厄介なものでもあります。
3. 発達障害児を持つ親はメンタルを病みやすい?
発達障害の子を持つ親は精神を病みやすいという記事をみた事があります。
これも元々精神的な病を患っていた場合を除いては、他の子や他の親と自分や自分の子を比較してしまうから起きるのではないかな、と思います。
「なんで、うちの子だったんだろう・・・」子どもの発達障害に悩み、うつ病を患い通院と投薬をしていた私の知人との会話で、お互いに出てきた言葉です。
私はまだ精神的な病院のお世話にはなっていませんが、時間の問題かもしれません。
特に近くに家族や親族がおらず、環境の違うところで難しい子を育てていると、少しでもネガティブな方向に考えが向くと一気に奈落の底に落ちるようにどん底に陥ります。
計画的に妊娠して胎教して、栄養も徹底的に計算して妊娠期を過ごした優等生妊婦でした。だからこそ、息子の発達問題が浮上した時に、這い上がることのできない井戸に突き落とされた感じでした。
自分なりに頑張っても頑張っても思った以上には報われず、子の成長とともに新しい問題も出てくるので、確実に心は蝕まれます。
もともと自己肯定感自体が低かった私ですが、子どもの発達問題に直面した時に自己肯定感という言葉自体が私の中から消滅したように感じます。
4. 自己肯定感マイナスの親でも前向きな比較で子どもを伸ばせる?
私自身、親はそこまで自己肯定感が高くなくても、子どもの自己肯定感は上げられると思っています。
もちろん親自身が自己肯定感が高い方がいいのですが・・・私なんか一時期マイナスでしたし、今なんて自己肯定感の存在自体が無いような感覚ですし。
親自身の自己肯定感がなくても、それを子どもの前で出さなければ良いと思います。
気分が落ち込んでいるときは子どもを褒める事もキツくなってきます。そんな時に子どもが癇癪でも起こそうなら、子どもを否定する言葉が口から溢れてしまいそうにもなります。
子どもを否定する言葉だけはどんな精神状態でも言わないように細心の注意を払うだけでも、子どもの自己肯定感は極端に下がることはないと思います。
もちろん、子どもの自己肯定感を高めるには褒めることがとても大切です。ですが、そういった余裕もない場合は、最低限してはいけないことをしないだけでもマシなんじゃないかな〜と考えています。
比較も悪いことだけではないと思います。自分を客観的に見るには比較もしますし。周りと比べて自分はどの位置にいるのか把握するためとか。
私の場合、どうしても癖で比較をしてしまうので、比較方法を変えたりして対処しています。
前向きな比較は子どもを肯定する時にも「もう〇〇できるようになったんだね」と使います。これを自分自身にも使い、できたことを比較するようにしています。
「先月はPMSとはいえ感情的になってしまったけど、今回はイライラしても怒らずにいられた!」など、気持ちがほんの少しでも前向きになれるような比較をするようにしています。
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