メンタルが鍵?!多忙な転勤族との結婚生活に向く人とは
私の夫は海上自衛隊に勤務をしており、帯同していても母子で過ごす日がほとんどです。息子に発達障害の疑いが出てからは楽しかった転勤が苦行に変わってしまいました。
1. 不在がちで多忙な転勤族と結婚すると辛いこと
●時間的な余裕がない
これは夫の仕事の仕方が下手なのかもしれませんが、夫はいつも転勤日前後に余裕を持たせません。
引越しの見積もり、荷造り、搬出・搬入、役所や免許の手続きまで全て私が行ってきました。
他のご家庭でも同業者カップルでない限りは、配偶者負担で手続きを行なっているところが多いです。
周りのご家族を見ていると、余裕があって家族で引っ越していける組と夫は仕事優先で引越し関係の手続き諸々は家族(主に妻)負担組に別れています。
我々の場合、もれなく後者です。私の場合は専業主婦ですので、昼間に役所などに行って諸々の手続きをした方が効率が良いと感じているのでそうしているだけですが・・・
私の場合は引越し自体が辛いのではありません。辞令が出るまでに時間的な余裕がないことが不満です。
息子に発達障害の兆候があり、療育を受ける必要が出てきたときに転勤に関して不満が出てきました。
発達障害の療育はどこも満員で待機状態。引っ越してすぐに継続して療育へいくことはできません。手続きや施設の空き待ちで半年以上待つこともあります。
転勤族なので、そんなに待ってたら碌に療育にも通えず待機を繰り返して就学となる不安を常に抱えています。
●引越し費用が支給されても、引越し貧乏は免れない
引っ越すたびに色々とお金がかかります。
長距離の引越しでは荷物の搬出から搬入に3日ほどかかるので、ホテルなどに宿泊しないと寝られないということもあります。(国家公務員に関しては明確な理由があれば、転勤に伴う宿泊費も条件付きで出るようになったそうですが、基本的には直行です)。
食事もゴミの日を考えて取りますので、引越し前後は外食やテイクアウトになります。
子どもが幼稚園に通園している場合は転園したら、入園費や制服、バッグの費用がかかります。これは幼稚園によってもバラバラですが、私立幼稚園の場合は入園費は転園の場合でも払うことが多いと聞きます。小学生以上でしたら、教科書や副教材費、体操服などの費用もかかります。
家電や家具も移動で傷みやすくなるので、買い替えのスパンが短くなることもあります。
引越し前「お世話になりました」挨拶粗品と引越し後「お世話になります」挨拶粗品の費用が嵩みます。
挨拶品なし!という規定がある宿舎もありましたが、ほとんどの場合、挨拶の品は必要です。特に子どもがいる場合は近所への挨拶は欠かせません。
●色々な手続きがめんどくさい
公的な手続きも面倒ですが、我が家の場合は子ども関連の手続きが非常に面倒でストレスです。
息子は発達障害の特性もありますから、療育を継続するにあたり福祉関係の手続きがあります。
また、幼稚園も「空きがあるので、大丈夫ですよ!」とはならず、「一度面接しないと入園可能が判断できない」と言われてしまうのです。発達障害児でも受け入れ可能な幼稚園などでも、「満員です」と言われてしまえば入れません。
息子の場合は「合う環境」を探す必要性があります。一部の定型発達児のように入れればどこでもやっていけるという逞しさはないのです。
転園の手続き1つとっても非常にめんどくさいんです。下手すると幼稚園すらどこにも通えず・・・という事態になりかねません。
●転勤の辞令が遅すぎる
これは官民問わず多くの転勤族から聞く話ですね。銀行員は公務員より内示や辞令が遅いときくので、繁忙期に当たると会社が業者と提携していないと大変かもしれません。
転勤は決まっていても、転勤先が決まらない・・・転勤先が決まらないから引越し業者も、子どもの学校や幼稚園(保育園)も決まらない・・・という、蕁麻疹が再発するほどイライラさせてくれるのが、この辞令の遅さ。
玉突き人事でもないのに、1〜2週間前に急に転勤先が変わることもあるので、内示から辞令までの期間は本当に胃がキリキリします。
子どもがいない時はそこまで気にしていませんでしたが、子ども、しかも発達障害の疑いがある子がいると定住者と違って満足に療育も子育て相談も受けられないので、毎度帯同をするか否か迷います。
幼稚園だって合う幼稚園に受け入れてもらえるかどうかもわからないのです。
2. 転勤族との結婚に向いている人
我が家みたいな転勤族なのに長期不在がある相手との結婚に向いている人は、
・フットワークが軽く引越しが苦にならない
・閉鎖的な田舎町でも楽しみを見つけられる
・インドアな趣味がある(読書など)
・社交的であること
・ある程度図太いこと(差別や偏見をスルーできる、または戦える人)
・「亭主元気で留守がいい」と思えるメンタルがある
・自分で考え、決断できる人(流されないタイプの人)
・子どもが心身健康な定型発達で、社交性があること、または、子どもに病気や障害があっても親子でポジティブに考えられる人
・家族全員楽観主義者
ではないでしょうか。特に子どもに病気や障害が判明すると帯同するか否かの選択を迫られます。
私は息子が2歳で発達障害の疑いを指摘された時の転勤で、療育機関や病院も多い首都圏に戻るかどうか、かなり迷いました。
閉鎖的な土地や不慣れな環境では精神を病み易いので、繊細すぎる人には苦痛になることもあります。図太くならないと心が壊れてしまうことありますので、自分や子どもを守るためにも多少図太い神経を育てる必要はでてきます。
転勤族は孤独です。どんな状況でも自力で考えて行動しないといけないことが多くなります。孤軍奮闘する必要はありませんが、最終的に自分で決断するしかなくなるので他力本願すぎると損します。
親だけでなく、子どもも環境が変化します。子どもはまだまだ未熟ですし、親の転勤に振り回されて新しい環境に飛び込まざるを得ないので、よほど「転校大好き」という開拓者精神旺盛でない限り、保護者が精神面でのケアをしてあげる必要があります。
親も子も社交性レベルが高くないと転勤は地獄での苦行になってしまいます。楽観的で社交的な人が転勤族には向いていると思います。
私の場合、転勤自体は最初は楽しかったけど、子どもの発達が気になり出してからは引越しの内示が出る頃には体調を崩すほどの拷問のようになり、辛いだけで楽しめなくなってしまいました。
私と同じ状況(発達障害や通院が必要な子がいる転勤族)の知人も多くいます。お子さんを通級や支援級に通わせながら帯同されているご家庭もあり、本当にすごいなと尊敬します。
豆腐メンタルな私はもう限界です。そろそろ転勤族であることも引き際かなと感じます。
3. 優先順位を決められること
子どもの病気や障害などで公的な福祉のサポートを受けようと思ったら、1年に1回転勤があるのは大変です。
私は転勤と子育てのストレスと過労で度々体を壊し、様々な身体的症状が出ては通院も続き、ついにはヘルニアで救急搬送されるまでに至りました。
周囲では環境に馴染めなくてうつ病になってしまう人もいます。
馴染めないのなら、メンタルが耐えられなくなる前に、馴染めるところへ移るという行動が必要になってきます。
帯同してきたけど、妻が地域や環境に馴染めずに帯同から単身赴任へ切り替える家庭もあります。
大事なのは家族間できちんと話し合いの場を設けることです。
これを怠るような場合、家庭生活はうまくいきません。
子どもが大きければ、子どもの意見も尊重しますが、夫婦間の話し合いはより大切です。お互いの意見に耳を傾け、何を最優先にするのかを考える必要があります。全ては選べませんので・・・
転勤族の結婚はお互いに助け合うと上手く回ります。「察して」はNGです。言葉を交わしてコミュニケーションを取り、家族にとって最良の選択をしていくことが家庭平和に繋がると思います。
我が家の場合は息子ファーストということで夫婦で話し合いました。夫は息子を溺愛しているので、「息子のために」という言葉で納得してくれます。
発達の特性がある子の場合は、早めの決断が重要になってきます。
私はいつも夫に「今回は何年で転勤予定なの?」と転勤直後に聞き、半年以上経つと「そろそろ転勤?転勤の雰囲気ある?」と定期的に聞くようにしています。
私の場合は急に「2週間後に〇〇に転勤になった!見積もりよろしく」とか言われるとイラっとするのでできるだけ前もって転勤の有無だけでも知っておきたいという気持ちがあるので、聞くようにしています。
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