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発達凸凹男児の転園

定型発達の子であれば、「合う」幼稚園を探すのはさほど難しいことではありません。しかし、発達障害グレーの息子にはこの転園は本当に大変です。

1. 親のメンタルが保たない洗礼「お断り」

発達の特性を持つ子の中でも「お断り」されやすいのが、ADHDタイプ(特に多動・衝動性が強い)とお友達を叩いてしまう他害傾向がある子です。

特に他害が見られる子は親も大変です。息子の場合は前の園で「他害」をしたことはないと報告を受けています。

ただ、不注意傾向があるので、ぶつかったり転んだりして怪我をしたり、衝動性から注意を受けても同じ行動を繰り返してしまう(例:「廊下は歩こうね」→注意を聞かずに走る)ことがあります。

転園先を探すにあたり、療育を受けていたことは伝えるようにしています。

最初に面接をしていただいた幼稚園には発達のことは伝えていました。

しかし、いざ面接しながら様子見をしてもらったのですが、息子を見る先生の目・・・・。

そして預かり保育で預かられていた子が、大きな声を出してしまった息子に「うるせーな」と冷たく言ってきたのもあり、「あ、ここはダメだな・・・」と思いました(涙)。

案の定、面接していただいた先生からも

「先生のいうことを聞くのが難しいようですね。」
「対応できる職員もいないから、ちょっとこういう(多動)タイプの子は厳しい」

ということでお断りされました。

正直、最初に問い合わせた時に断ってほしかったなぁと思いました(息子の詳細も伝えたんですがね・・・)。手に負えないかどうかは経験上想像つくだろうし・・・

いいところを伝えるより、困りごとをメインに伝える様にしてきたのですが、以後はもう少しはっきり伝えようかなと思いました。

まぁ、入園後に退園を迫られるのは面接落ちするよりキツイので、ダメならダメと言ってくれる方が親切ですね。

2. 自治体差がある発達支援と補助金

自治体によっては「障害児受け入れ」を行っている私立園に対して補助金を出しているところもあります。

補助金が出る条件も自治体によって違うのでしょうが、今の市ではどうやら「療育手帳」などの障害者手帳を持っているかどうかが「補助金」の鍵となるようです。

ここと2軒目の幼稚園で言われたのですが、

「市の療育センターで、医師から診断してもらって療育手帳を取得してほしい

ということ。

「補助金のためにグレーでも診断名つけられるってこと?」とモヤモヤしました。

もちろん、医師が黒と診断したら黒でしょうし、手のかかる子の面倒を見るのは大変です。それをお金で解決できるならそれに越したことはありません。

でも「幼稚園から診断名つけて療育手帳取れって言われたので、診断名つけてください」と言うのは・・・・

なんか違うなぁ・・・

療育センターでも発達相談はしましたが、センターの絡みのない別の病院も探して予約を取りたいと思っています。センターの相談員さんはそのこと話したら「違う診断をされると困惑してしまうから、医師は1人にしたほうがいい」と言われました。

しかし、セカンドオピニオンもほしいのは患者としては当たり前でしょう。医師とだって相性があります。

今後、息子が長きにわたってお世話になる可能性があるのであれば、納得のできる、相性のいいお医者さんを見つけてあげるのも親の務めではないでしょうか。

3. 3軒目の正直?!ベストな幼稚園見つけた!

前の幼稚園でとても良くしてもらったこともあり、こっちでも大丈夫だろうという甘い考えは打ちのめされました。

メンタルが本当にボロボロになってしまい、引っ越してから数日は本当に辛かったです(今も結構辛いですが、なんとか持ちこたえています)。

親子ともに存在価値がないと言われているような被害妄想的な思考に陥っていました。

3軒目に連絡をしたのは遠方の幼稚園。すぐに連絡があり、見学と面接を同時進行で行ってもらいました。

その園が空きがあり、先生の人数も豊富。先生方も皆発達障害児への対応も勉強しており、パニックになる子用の落ち着ける場も作ってあると言われました。

また、その幼稚園は補助金のために療育手帳を取得してもらうことはしない主義だそうで、その考えもとても気に入りました。

園ではそう謳ってはいませんが、「インクルーシブ教育」を行っている園です。

園庭も広く、全身運動ができる遊具もいっぱい。体を動かすのが大好きな息子が何より気に入ったことと、幼稚園側が息子を受け入れることに対して積極的だったので、その園に即決しました。

4. 直感も大切に!

発達凸凹の子の転園先選びでは、親の直感も大事にした方がいいと思います。

なんとなく合わないな・・・と感じたら、そこは合わない園だということです。

合わないな・・・と感じる点は多々ありますが、主に園側が特性のある子を渋々受け入れているのか、定型発達の子と同様に受け入れているのかで判断ができるかと思います。

保育園だけでなく、幼稚園も激戦区があるので「理想的な」幼稚園に入ることはできないかもしれません。

見学をして、まず子供が楽しめることと、園の考えに納得できることが大切です。

発達凸凹の子は合わない園に無理矢理入れてしまうと、二次障害を発症してしまうこともあります。

ただでさえ、引越しや転園で環境がガラリと変わって、発達グレーの息子の心理的な負担になっています。

これから小学校と上がるのですから、転園を前向きに利用して環境が変わっても大丈夫!という自信を子供につけてもらうためにも、直感も使って合う幼稚園を見つけることが大切になってきます。