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ご褒美シールが逆効果!?発達凸凹男児に達成感を感じさせる方法は?

子供はシールが大好き!というのは発達障害の子にも当てはまりますが、我が子がそうでない時に非常に悩みました。

1. シールは療育でも知育でも使う重要ツール

知育系ドリル、幼稚園の出席カードなど、達成感を味わってやる気を引き出すために使われるのがシール。

このシールは療育でも使用しています。出席したら、カードにシールを貼る、または一つの項目が終わったらシールを貼る。など、取り入れ方は様々です。

発達障害傾向にある子は手先の発達もゆっくり、または不器用だったりしてシールがうまく貼れません

指定された枠の中にシールを貼るという単純な作業にも手間取りますが、シールを剥がして、指定された場所を確認して、丁寧に貼るというのは、幼児ドリルにシールの課題が多いことからも、幼児期の脳の発達には重要だと考えられます。

しかし、このシール、手先が不器用&感覚過敏がひどかった息子には合いませんでした

最近は貼れるようになりましたが、粘着するものが皮膚に付くのが心底嫌だったようです。

また、幼稚園や療育でシールを貼ることを強いられたと感じたと思われる息子はシールに対してポジティブなイメージがなくなってしまいました。

発達障害の子でもシール貼りが好きな子は沢山いますが、息子は該当しませんでした。

2.「ご褒美シール」が効果を発揮する条件とは?

家庭で行う療育でも「達成シール」を使う方法があります。

課題や取り組みができたらシールを貼り、シール台帳(用紙)が埋まったらご褒美がもらえるなどという方法です。

例えば、早起きできないなら、早起きをしたらシールを貼って、全て埋まったらご褒美で週末の夜更かしが1回できる。ルールとして2日連続して起きられなかったら振り出しに戻る・・・などでしょうか。

視覚からコツコツ頑張っていることを認知できるので、「頑張ってシールを全部貼りたい」というやる気に繋がり、コンプリートできれば達成感を味わえるものです。

また、「自分は頑張れた!次も頑張ろう」という自己肯定感やモチベーションを得られる方法でもあります。

ただし、この方法は目標達成まで親がしっかり管理できることと、子ども本人が「シールを貼ること」自体が好きであることが前提であると考えています。

シールを貼ること自体が嫌いなのに無理やりやらせても逆効果です。

3. 大好きなシールを作る、またはシールの代わりを用意する

シールが嫌いな子に目標達成カードを使いたい場合はどうしたらいいのでしょうか。過去、シール嫌いな息子に私が挑戦した方法は二つ。

その1:子どもの好きな絵や写真を使ってシールを自作

ハガキサイズのシール用紙を買って自宅でプリントアウトするだけのものです。我が家の場合、息子が好きなものがシール化されていなかったので、自作シールをつくりました。

息子の好きな歯車やレゴパーツを撮影し、シールを作ったりしました。初期の頃はお父さんの写真を使って頑張ったシールを作ったのですが、すぐに飽きられてしまいました(笑)。

好きな絵や写真がついていれば、シール自体があまり好きではない息子も最初は食いつくのですが、結局好きなように貼ってしまうので、ご褒美シールとしては機能しませんでした。

その2:スタンプ

そんな息子が好きなのはスタンプ。スタンプだとペタッと押してくれます。

療育先もシールとスタンプの両方を用意してもらい選択させています。

家では1回だけという制限が我慢できず、いろんなところにペタペタと押しまくり、ご褒美シールの代わりにはなりませんでした。

4. シールやスタンプを「貯める」ということを知ってもらう

目標達成を見える化することで、達成感を味わってもらうのに有効なスタンプやシールですが、息子のように「コツコツ貯める」というのが苦手な子の場合、無理に押し付けるのではなく、親が貼ってあげるの方法も良いでしょうね。

そもそも「頑張ったスタンプ(シール)」を貯めること自体に全く興味が湧いていないなら、興味を持たせることから始めないといけません。

親が子の代わりに、やってあげて「やった〜!ここまで溜まったぞ!」と実践してあげると理解しやすいと思います。

シールやスタンプを貯めること、コンプリートした後にできることを一度、親というフィルターを通してやってみせてあげると興味も持ちやすいのかなと思います。

5. 本来の目的は何かを考える

我が家は息子が基本的にアンチシール貼りなので、家ではシールを使う目標カードは使うことはやめています。続かなかったし、続けるのがお互いにストレスだったとも言えます。

シール一つ貼る作業もとても大事な療育の一つですし、毎日コツコツ作業を継続するというのはたとえシール貼りだとしても大事なことです。シール貼りをご褒美ではなく、一連の作業として行うなら有用だと思います。

今、息子には課題を毎日やってもらい達成感を得ることが優先なので、息子が乗り気でない「ご褒美&達成シールorスタンプ貯め」はやっていません。

また、シールを貼る課題もあるので、シール貼りは課題の一部として取り組んでいます(毎日ではありません)。

息子の場合、見える化で達成感を感じる方法なら、くもんのプリントタワーみたいな方法が有効かなと思います。場所をとりますが、「こんなにたくさん頑張ったんだ!!」というのを目で見て実感できる方法としてはシールより達成感を得やすいのではないかと思います。

シールやスタンプは1日の課題をクリアしたというスモールステップで達成感を得る方法としては良いのですが、合わなければ(子が「こんなシールでは達成感を得られない」と感じている場合)元も子もないので・・・

我が家は転勤族ということもあり、基本的にプリントはすぐに捨ててしまうのですが、息子の場合はどれだけやったのかというのが目で見えると楽しいタイプだと考えています。

そんな私がやっているのは最初の出来の悪いプリント1枚と最近の出来の良いプリント1枚を比べることです。

迷路なら、一番最初にチャレンジしたはみ出しまくりの汚いぐちゃぐちゃの迷路を取っておき、何枚かやった後に出てくる、ある程度綺麗にできているプリントを取っておきます。

それを並べて比較して、「上手に書けるようになったね。毎日頑張った成果だね。」と褒めてあげるようにしています。

やればこんなに上手になるんだ!と思わせることが本来の目的で重要であって、シールやスタンプを貼ることだけが達成感を得られる方法ではありません。

もちろん今後、シール貼るブームが来て「シールを貯めてゴールまで頑張る!」となるかもしれませんが、今はまだその方法は合わないのでシールの代わりに視覚で達成感を感じられる「何か」を考え、我が子にあったベターな方法を模索し続けます。