【新型コロナワクチン】海自夫は出港中!ASDの子連れで大規模接種会場に行った時の話
先月、今月とASDの息子を連れて自衛隊大規模接種会場へ予防接種に行った時のレポートです。
1. ようやく取れたワクチン予約!けど、子どもはどうするの?会場が遠い・・・
今の自治体では7月〜9月上旬にかけて新型コロナの予防接種の予約が全然取れませんでした。
周囲のママさん達に聞いたら、片っ端から粘って電話をかけてとったり、かかりつけ医で予約された方、ワーママなら職域接種が多かったです。
私は転勤族なので基本的にかかりつけ医がいません。近年で通院(入院含む)したのは、突発性蕁麻疹、帯状疱疹、椎間板ヘルニアという自力で治癒するのが難しいものです。
定期的に市の予約サイトや厚生労働省のサイト経由で片っ端から個人医院、集団接種会場などにトライしてきましたが、全く予約が取れませんでした。
自衛隊の大規模接種会場も挑戦してきましたが、7、8月は全敗していました。
そんな中、9月上旬に延長された枠でようやく予約を取ることができました!
2. 預け先がない場合の子どもはどうするか
息子は大人しく突っ立ってまたは座って待つということが苦手です。
子連れで予防接種に行った人をネットで探しましたが、1家族くらいしか見当たりませんでした。
何より発達障害がある幼児をワクチン接種会場に同伴したという人は見当たりませんでした。
色々な予防接種会場のサイトを見ましたが、子連れOKとは書いてはおらず、どこも「できるだけ接種者ひとりで」と書かれていました。
また、「小さい子は走り回ったりして危険なので連れていくべきではない」と書かれているニュースサイトもありました。
これもあくまで親の指示が素直に通る健常児、定型発達児が想定されている状況。
自治体によっては予防接種の時だけ子どもの一時預かりを行なっている所もありますが、2021年9月の時点で非常に少なかったと思います。
民間の託児所などが利用できればいいでしょうが、ここで壁になるのがASDの特性です。
・初めての場所、初めての人に預けられるというのは不安が強いタイプのASDの息子には難しい。
・そもそも発達障害の特性がある子の場合、預かりを断られることもある。
自治体の場合は断られることはないと思いますが、民間の託児所では断られてしまう可能性があると思います。
広島でヘルニアでの入院になった時には偶然夫がいた、偶然障害児OKの慣れたファミサポさんと幼稚園の夏休み中の丸1日の預かり保育が利用できたという偶然という奇跡が重なっただけです。
保育園に通わせているなら保育園を利用できるかもしれませんが、息子の場合は幼稚園。しかも私の接種日が土曜日でしたので、幼稚園はお休みです。
関東圏に住んでいる両親に預けるという方法もありましたが、私の両親は2人とも70代後半。多動の孫の面倒見るのは大変ですし、現在住んでいる神奈川県から千葉県の真ん中まで電車で移動(車がないので)しなければなりません。
実家の両親だよりは私が「息子を連れていけない」と判断した時の最終手段としました。
3. 発達凸凹の子に接種日前日から当日までにしておく対策は?
1)当日の見通しを立て、写真などを使って説明する。
発達凸凹の子全般に言えることですが、流れが見えないと不安になる子も多いです。
息子はそこまで見通しが立たなくても大丈夫なのですが、前もって予定を詳細に伝えると比較的落ち着いて行動できることが多いです。
息子の場合、電車内ではできます。電車も好きなので、「〇〇線に乗るよ。XX駅で△線に乗り換えだよ。」と電車の絵本や写真を見せながら、1週間前から説明しました。
大手町の大規模接種会場のサイトを見せて、当日は順番に静かに待たなければならないことの説明をしました。
2)してはいけないことの約束をした。
当日は遊びに行くのではありません。ですので、息子にはしてはいけないこと、しなくてはいけないことを厳しく言いつけました。
・終日、不織布のマスクを鼻まですること(鼻を出してはいけない)
感覚過敏なので、どうしても鼻を出したがります。そしてごわごわした不織布のマスクを嫌がります。人のいない所ならともかく、大規模接種会場は人も多いですので、推奨されているマスクを正しく着用できることが連れて行く条件でした。
予約が取れてから、少しずつ不織布のマスクをつける練習をしました。
・会場では静かにすること、走らないこと、指示があるまで静止して待つこと
これが幼児、特に発達凸凹の子を持つ親の一番の難関。2歳の時と比べればかなり改善はしたものの、多動傾向があり、待つことが苦手な息子です。とにかく、毎日毎日何度も言い聞かせました。
息子は物心ついてから初めての東京になりますので、東西線に乗ることや山手線を見ることをとても楽しみにしていました。ですので、そこをうまく利用しました。
「このマスクを鼻までつけないと電車に乗ることはできない」「不織布のマスクを正しくして、会場で静かに待てないのなら、連れて行くことはできない。」ということを目を見て、真剣に伝え続けました。
3)当日はヘルプマークをつけて行く
予防接種会場は医療関係者が多いですから、ヘルプマークをつけていれば言葉を出さなくても色々と事情を察してくれると思います。ヘルプマークサイズのカードがあってもいいかもしれません。
免許証サイズのカードホルダーを使って特性を書いて見えるところにつけておくとスタッフさんが察してくれると思います。感染防止のためにも、ブースごとに声出して説明するよりいいと思います。
他の接種者も多いですので、いかに静かにしながらゴソゴソしがちな親子の奮闘を理解してもらう工夫は必要です。
ヘルプマークにテプラで貼ってもわかりやすかもしれませんね。
接種後に具合が悪くなった時のためにもヘルプマークと特性についての対応メモを用意しておくと良いと思います。
4. 接種を終えての感想
電車の中は終始機嫌が良かったものの、1回目も2回目も会場ではかなり機嫌が急降下しました。
待てないからです!マスクの中のこもった臭いに耐えながら待機するのも辛かったようです。途中で大きい声を上げてしまうこともあり、ヒヤヒヤしました。
普通の大人の苦痛レベルで例えるなら、真夏の満員電車で電車が故障などで止まり、1時間トイレのような嫌な臭いのする車内で我慢するという状況に近い苦痛なのかなと思います。
感覚過敏があって待てないタイプの発達凸凹の子どもがマスクを鼻までつけて20分位待つというのは、それぐらい不快でしんどい事です。
注射を打つブースの中は、大規模接種会場ということもあり、打ち終わった注射器(ゴミ)がバケツに入れてあるような状況でしたので、息子がゴミ箱に触らないように、息子の注意を引きながら、看護師さんと会話するというとても忙しい状況で、痛みも感じずに気がついたら注射終わってました(笑)。
早く会場から脱出したい!!という気持ちが強くて気が張りまくってるので、副反応は会場では出ませんでした(笑)。
大規模接種会場での所用時間は30分程度でしたが、1時間くらいに感じて疲弊しました。16キロの息子も片手抱っこして落ち着かせました・・・。
ご褒美の与え方として、あまりやってはいけない方法ですが、「お母さんのいうこと聞いて、鼻までマスクで静かにしていられたら、帰りに行きたいって言ってた神社に連れて行ってあげる。アイスも買ってあげるよ!」と物事で釣りました。
前線から帰った兵士ではないですが、家に帰ったらどっと疲れと副反応が出ました。
1回目から強い副反応がでました。12時間後に副反応(腕の痛み、発熱、吐き気、悪夢、金縛り、頭痛、蕁麻疹、呼吸が苦しい、抜毛)のフルコースをお見舞いされました。
2回目の副反応
2回目の副反応は1回目より楽でした。というより対策をバッチリ立てて、OS1を接種後に1本取り、そそくさと家に帰ってOS1をもう1本飲みながら息子と一緒に寝ました。
腕も痛かったのですが、1回目よりは腕が上がってました。6時間後に発熱してきたのですぐに薬を飲んで悪寒に耐えながら寝ました。頭痛もあったので解熱剤を飲みました。
蕁麻疹が出たら蕁麻疹の薬もあるのでそちらを服用して対応しますが、接種して3日目はまだ蕁麻疹やモデルナアームは出てません・・・
5. まとめ
接種会場のスタッフさんは嫌な顔一つせず、とても優しくしてくれましたが、できれば子どもは預けた方がいいかと思います。
正直、今年の息子だったから連れて行けたというのはあります。去年、一昨年の多動がひどかった息子だったらとてもじゃないけど連れて行けませんでした。
理想的なのは会場外で有料でいいので、30〜1時間ほど預かってくれる障害児なども対応してくれる簡易デイサービスがあったりすると便利なんですけどね。
発達障害だと普段からデイケアを使うこともないですし、ファミサポなども利用しにくいので本当にこういう時に途方に暮れます。
また、当日に風邪でもひかれたらもうキャンセルしかない状況でしたから、風邪対策は非常に気を使いました。「コロナさえなければ」と本気でこのウイルスを憎々しく感じました。
ママ友に預けるという選択肢も難しいかなと思います。預かってあげると言われたけど、何しでかすかわからない息子をママ友に預けるというのは要らぬトラブルを起こしてしまうリスクがあるので、ありがたく気持ちだけ受け取っておきました。
それでもまだ、息子は軽度ですのでなんとか連れていけたのだと思います。
予防接種しろしろというけれど、障害児を抱えた家で片親家庭でワンオペだったりすると預け先の確保や副反応時のケアなど、打ちたくても躊躇してしまったり、近場で空きが出るのを待たざるを得ない状況の人も多いのではないかと考えさせられました。
片親家庭で障害児がいるという家庭も多いですから、自治体のサポートがあるとこういった家庭での予防接種も進みそうだなと感じました。
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