二学期の不登校問題と対人関係トラブル2 〜支援級内での被害と家でのサポート〜
2学期開始後、息子は夏休みに育てたひまわりを持っていき、1週間くらいはひまわりのお陰で登校渋りも軽減していました。
しかし、ひまわりも枯れてしまい、楽しみが減り、息子の意識が苦手な子に向いた時、息子のストレスが爆発してしまいました。
1. 子ども同士だから・・・と甘く見ない
学区やその年の学年の雰囲気も大きく影響しますが、言動が非常に粗野な子というのは幼稚園・保育園時代から「頭角を現して」きます。
私の友人のお子様は、非常に荒れた学区の公立に行かせていて、上級生からひどい暴行を受け、流血して帰ってきたとのことでした。
友人は「そういう子もいるのが公立だから」というスタンスで、相手側の親と子からの謝罪を受けて大事にはしなかったとのこと。
流石に息子の学校はそこまで暴力的な子はいません・・・が、支援級の子が1年生だけで10人近くいて、特性がある子同士がぶつかるため、トラブルがつきものです。
発達障害の特性から暴力性が強く出てしまう子ももちろんいます。
もし、支援級の子が皆大人しいタイプの子でしたら、大変恵まれた環境ではないでしょうか。
友人のトラブルのケースは定型発達児同士な上、相手の子と保護者からの丁寧な謝罪と指導で和解がスムーズだったとも言えます。
ですが、加害者が障害児の場合、被害者が障害児でも定形発達児でも我慢させられてしまうケースもあると聞きます。
基本的に、支援級は普通級とは分断され「区別」されていますから、その中でいじめのような被害にあうと泣き寝入り状態になるのではないか、と心配していました。
2. 支援級でのトラブルは見過ごされがち?
息子のクラスは知的・情緒が混在していますが、2023年時点で情緒級の子が9割です。
普通級在籍の発達障害児がトラブル起こして困っているという話はネットでもちらほら見ますが、トラブルを起こす子は支援級でも起こします。
また、支援級内でのトラブルって見過ごされがちだと感じています。
支援級の子はトラブルメーカーと扱われているのではないかな?だからトラブルがあるのが普通の状態で「こんなものでしょう」と学校内で感覚が麻痺しているのではないかなぁ・・・と疑ってしまいます。
息子のトラブルですが、同じ情緒クラスに言動の荒い子が1人います。息子とは反りが合わないタイプだなぁと一発でわかりましたが、社会勉強だと思って頑張ってほしいなと思っていました。
ある時から、息子はその子の標的にされてしまっているようで、先生のいないところで暴言を吐かれたり、階段で突き飛ばされたりしたと息子から報告を受けています。
息子は典型的な内弁慶なので、家で怒りや悲しみが爆発して手につけられなくなるほど大暴れすることが増えてきてしまいました。
また、被害妄想もひどくなってきましたし、その子に対しては視界に入ってくる、声が聞こえるだけでも嫌だそうです。
発達障害児を持つ親からしたらその子の特性タイプが分かりますが、子どもには理解できないのが普通です。
学校には既に相談はしていますが、家でも対処法を練習しています。
3. 軽度ASDの子には〇〇を使うといじめの境界線がわかりやすい!
息子は今回は被害者ですが、次は加害者になる可能性もあります。
そんな息子にどう教えたものか・・・と考えた時にASDの特性を利用した「ルール」として可視化させ、いじめ(加害)の境界線を納得させた方法があります。
それは、「法律に照らし合わせて、対応方法を決める」というもの。
我が家では『こども六法』という本を買ってあります。
学校でされていること、自分がしていること、加害者が息子にしていることは法律的にアウトかどうか、というのを学んでいます。
「〇〇くんがしていることは犯罪だ」と本人の中で納得してもらい、しっかり相手に「正しく」言い返せるようになるといいな、と思っています。
逆に、「自分がこういうことをすると犯罪になるのだ」と子ども自身が加害者にならないための防衛対策でもあります。
ハラスメントやいじめ問題は、子どもから大人社会まで、酷い対応されている事件がたくさん報道されてきています。
親も子もしっかり法的な対応ができるということを知っておく必要があると思います。
頭では分かっていても、いざ本番でできないのが息子ですが、「きちんと伝えないと相手も理解できないよ」と毎日毎日何度も何度も伝えています。
私は弁護士ではありませんし、法的な知識もありません。だからこそ、子ども向けの法律の本を息子と一緒に読み、「こういうのはXX条違反なんだって!」と確認しながら、日頃の言動に注意ができるように心がけています。
法律を絡めた指導での注意点は、法律にはグレーゾーンがあったり、「疑わしきは罰せず」というのがあります。裁判のニュースなどを通して、我が家ではそういうグレーな部分にも触れています。
グレーな部分は非常に曖昧なため、浅薄な私にはよくわからないし、ASDの息子に理解できるはずもありません。
成長したらSNSなども使うでしょうから、何かする時に「これは法に反していないの?」と立ち止まって考える癖をつけてあげたいな、と思っています。
わからなければ、本職の弁護士さんに相談しに行くという手順も教えています(今は有料サイトで本職の方に相談できますしね)。
4. 障害児同士のトラブルこそ細やかな対応が必要
定形発達児より、相手の気持ちを理解できない発達障害だからこそ、こまめな補助が必要だと考えています。
発達障害があると特性上、相手のことを慮れないことが非常に多いです。障害児同士のトラブルだと、より相互理解が難しいが故に問題が大きくなりやすいと思っています。
息子には相手の子にも事情があること、息子自身も誰かに迷惑をかけていることもあるのだと「毎日完全な被害者である」わけではないということを伝え、被害妄想が悪化しないように気持ちの折り合いをつけるように指導しています。
低学年である今は、先生にもお願いして加害児がエスカレートしないように都度注意してもらうこと、息子にも「先生が見ていないところでの被害は、すぐに先生に報告すること」を徹底するように言い聞かせています。
「こういう人もいるんだよ」とまずは理解させた上で、自分が感じるデメリットを最小限に抑えていければいいなと思います。
相手を変えることは不可能ですから、まずは自分ができる対応をしながら、相手と対峙できるようになるといいなと思いますし、大人になってから上手に社会に適応するためにも大切なことだと思っています。
教員不足の影響もあり、支援級も人数が上限ギリギリだと先生の目が全く行き届きません。
なので学校側に支援級内でのいじめやからかいに対してどういう指導をしているのかという点は、しっかり確認した方が保護者としては安心かもしれません。
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